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輸入の激安【バナナ】が抱える問題【公正取引】

甘くて美味しいバナナは世界中で人気のフルーツです。そのバナナを生産できる地域と言えば、気温が高くて湿度の高い熱帯地域です。

値段は他のフルーツに比べても安いものが多く、需要が高いフルーツの1つです。ドイツでは1つのスーパーマーケットでも大体3種類くらいのバナナが並べられていることが多いです。

この記事では多くの人から愛されるバナナについて、環境・人権の面で問題になっていることとともに紹介しています。(この記事の主な参考資料:Bananen

 

 

 

 

 

なんでバナナが問題になっているの?

フェアトレードの有機バナナを選ぼう!

この記事では「バナナ」について取り上げていますが、全てのバナナが環境・人権面で問題になっているわけでは決してありません。バナナは今や大量に生産されているフルーツの1つであり、それを取引している企業もたくさんあります。

まずはどんなバナナというフルーツについて見ていきましょう!

 

バナナの種類

日本人にとって身近なバナナは生食用ですが、調理用バナナがあるのをご存知でしょうか?生食用バナナの需要が世界中で高いのはもちろんですが、調理用も多くの量が生産されています。

 

  • キャベンディッシュ:
    デザート(生食)用の一番身近なバナナ。世界中で生産されるバナナの半数を占める。
  • ラカタン:
    キャベンディッシュより小さく、酸味が強く味が濃い 
  • プランテン:
    調理用で世界生産量の2割を占める。でんぷん質で甘くなく、そのままでは食べれないので煮たり揚げたりされます。

(参考:Wikipedia.jp

 

バナナが生産される地域

今や世界の広い範囲で生産されているバナナですが、元をたどるとマレーシア・タイ・インドネシアなどの東南アジアが起源であると言われています。そこから世界各地の熱帯地域へと広がっていき、現在約80もの国々でバナナは生産されています。

 

バナナの生産量

2018年1億6700万トンに近い量のデザート(生食)用のバナナが収穫されたと言われています。世界に向けてバナナを輸出している主な国は、エクアドル・フィリピン・コスタリカ・グアテマラ・コロンビアで、主な輸入国は、アメリカ・ロシア・ドイツ・ベルギーです。

 

〇2018年度デザートバナナ生産量が多い国ランキング(参考:Wikipedia.de

※すべておおよそのデータです。

  1. インド:3000万トン以上
  2. 中国:1100万トン以上
  3. インドネシア:700万トン
  4. ブラジル:ほぼ700万トン
  5. エクアドル:650万トン
  6. フィリピン:600万トン

 

バナナの生涯

バナナの木はたった一度だけ実を作って死んでいきます。バナナには種が含まれていないのでそこから新しく成長することはありませんが、バナナの木は死んでしまう前に再び実を作る木に成長する新芽を作ります。バナナにも多くの種類があるので、種を作る品種もあります。(参考:Bananen-Seite

苗木になってからは約9ヶ月ほどで大きなバナナの木へと成長し、収穫におよぶまではさらに4ヶ月ほどかかります。

 

多国籍企業の取引によるバナナ

バナナの国際貿易は、1900年にアメリカ合衆国の企業であるUnited Fruit Company(ユナイテッド・フルーツ)が始めました。

 

先進国向けに果物を供給する多国籍企業が熱帯の発展途上国にバナナのプランテーションを築いて現地の労働力を買い叩くだけでなく、作物の生産を海外向けのバナナの生産に転換させることで現地で消費する農作物が不足したり、バナナ生産の効率化のために農薬を空中散布して健康被害まで出している。(引用:Wikipedia.jp

 

たくさんの菌や害虫を駆除するための殺菌・殺虫剤の使用や人工肥料の使用などで自然の生態系の働きや土壌は侵され、農家の人の健康も損なわれます。

 

現在においてもChiquita(チキータ)・Dole(ドール)・Del Monte(デルモンテ)・Fyffes(ファイフス)・Noboa(ノボア)などの多国籍企業が国際バナナ市場の80%を支配しています。世界中の日雇い労働者が信じられないほど悪い状態のなか彼らのために奴隷になっています。

 

  • 非人道的な条件下での労働
  • 少ない給料
  • 最大15時間の過剰労働
  • 児童労働
  • 女性への性的嫌がらせなど

 

こういった公正取引の行われていないバナナの収益内訳はヨーロッパの場合、農家の収益はたった4%であり、その他の収益は生産会社・輸送・税関に持って行かれるのです。

 

 

 

Fair Trade(公正取引)のバナナ

 

主な公正取引のバナナはコスタリカ・エクアドル・カリブ海諸島で生産され輸出されています。収益の約20%が戻ってくるとされていて、この国々で他の国際的な大企業のドール・デルモンテ・チキータなどが行う取引は全体のわずか14%だそうです。

農家の人々に正当な給料が支給されるうえ、開発プロジェクトにも資金が提供されます。同時に有機栽培により、農薬や人工肥料を一切使用しないので自然・環境への負担なども減るのは明らかです。

 

 

どんなバナナを買えばいい?

安い値段で売られているバナナは上にあげたような酷い労働条件や、バナナの成長を促進させるための人口肥料の使用や、化学製品を使って害虫を防いだりと自然の働きやそこで働く人々の健康までも脅かしている可能性があります。

 

労働条件がしっかりと整えられたフェアトレード(公正取引)を証明する認証マークや、環境への負担をかけない有機栽培を証明する認証マークはいくつかあります。

 

  • フェアトレード・ラベル・ジャパン
  • レインフォレスト・アライアンス認証
  • ビオトロピコ認証ラベル
  • 有機JAS認証など

ドイツでは、フェアトレード・ラベル・Naturland Fair・World Fair Trade OrganizationやBio-Siegelが目印です。

 

これらのフェアトレード(公正取引)やオーガニック(有機)栽培で生産されたバナナを選ぶ・購入することで、それ以外の安価なバナナの消費が減り、自然が守られ、労働者の人権・生活が守られます。

 

 

トランスポートが及ぼす影響

輸出されるバナナは圧力によって潰されてしまったり、害虫がつかないように緑色の時点で収穫され、消費国へ冷蔵船などで運ばれるためたくさんのエネルギーを消費して環境への負担を大きくします。

また緑色のバナナは輸入国では温度調整された室内でエチレンガスを使い人工的に熟成されます。このガスは少量でもバナナが自力で生成することを助けます。

 

 

バナナの保存

バナナは常温保存に適していて、室温で熟していくので14℃以下で保存すると熟成を止めてしまい美味しくなくなってしまいます。またバナナから発生するエチレンガスは他のフルーツの熟成も促進させてしまうので、一緒に入れてしまわないようにしましょう。

 

過剰包装だけはやめてほしい

ドイツのスーパーマーケットや市場でバナナがプラスチック包装されている光景は見たことがありません。日本のバナナ1本にまでプラ包装がほどこされているのを見ると残念でなりません。有機(オーガニック)栽培の商品を選ぶこともまた環境への負担を減らすことに繋がりますが、その商品にまでプラ包装をする矛盾には疑問しか抱きません。

1人でも多くの消費者が包装の少ない商品・有機栽培の商品を選ぶこと、また声をあげることが環境への負担を減らすことにつながります。

 

 

バナナは食用だけではない

デザートや調理用のバナナに加えて、繊維生産のための特別な品種も存在します。バナナの葉は、使い捨ての食器や包装材として使われたり、紙になることも。