なんで? in ドイツ

なんで?が口ぐせの旦那さんとのドイツの生活

【食肉】が環境に及ぼす影響を知れば【ベジタリアン・ヴィーガン】の偏見が無くせる?

ベジタリアン・ヴィーガンという言葉は日本でも徐々に浸透してきていますが、ただただ「野菜を食べる」という印象しか持っていない人は少なくないのではないでしょうか?

そもそも私自身このブログで、ドイツの生活を通して知ったエコの記事とベジタリアンの食事・・・なんでそこが結びつくの?と疑問を持つかたに、ぜひこの記事を読んでいただきたいです。

食肉・魚を食べない人が増えることで、その消費を減らし、動物を守るだけでなく、地球をも守ることにもつながります。ここで、今回のテーマ【食肉】を作ることが、どれだけのエネルギー・資源を必要とするのか順を追って紹介していきます。

 

それはどこから来たお肉?お買い物時のチェックはしていますか?

スーパーでお肉を買う時などにチェックするものといえば、値段・内容量・そして生産地だと思います。値段を見て安いものを買ったり、国産か輸入品かを見て国産品を選んだり、買い物で優先させるものは人それぞれだと思います。

 

実は、その生産地をチェックすることが、人権や環境保護にとっても大事なので、チェックするのとしないのでは大きな差になるのです。

さらには、生産地をチェックするだけではまだ足りなくて、もうひと探り必要なのです。

生産地で環境へ与える打撃は変わってくる

国産品と海外からの輸入品は環境保護に対して、すでに大きな差があります。

なぜなら、海外から輸入される商品は、国内トランスポートの距離・時間よりも長くかかってしまうので、その分エネルギーが必要だからです。

 

日本は島国なので、海外からのトランスポートは、トラックなどの陸輸は不可能なので、飛行機による空輸や船での船輸が必須です。その分莫大なエネルギーがかかるのは明らかですが、特に船による海洋汚染は環境保護の重要なテーマとなっています。

また精肉は生産地から目的地までの長い道のりの間、新鮮さを保たなければなりません。そのために冷凍・冷蔵するエネルギーも距離が長くなればなるほど必要となり、大きくなっていきます。

 

たまに海外から輸入された商品のほうが、国産よりも安く販売されていることがありますよね。さて、そういったコストは一体どこで削減されているのでしょうか?

 

生産地に加えて、精肉工場をチェックする

お肉に限らず、お客さんに安く商品を提供するには、どこかでコストを削減しなければなりません。どうして私たちは運送で海や大気を汚してやってきたMade in Chinaの文字をよく目にするのでしょうか?

 

安く売られているお肉の場合、食品であるので単純にその商品が新鮮でないということもあります。新鮮でないというと食べてはいけないように聞こえてしまいますが、そうではなく、多少新鮮でなくても食べれる状態に保管されていた、という風にとらえると良いでしょう。その保管には冷凍庫、量が増えれば巨大な保存場所を冷やすエネルギーが必要になってきます。これが環境に影響を与えるのは明らかです。

 

生産地を辿り、まず動物が育てられる環境をみてみましょう。たくさんの動物を育てるには、それだけの広い土地が必要です。その土地を最小限に抑えられれば、コストが削減されますよね。そこにいる動物はおかげで、ぎゅうぎゅう詰めです。

また、そこにいる従業員さんはどうでしょう。商品のコストを削減するために、労働に見合わない、低賃金で働かされてはいないでしょうか?

 

ドイツで最近あった大手食肉工場の話(2020年6月)

日本でもニュースになりましたが、ドイツのある大手食肉工場でコロナウイルスのクラスターが発生しました。検査を通して、数にしておよそ1000人以上の人が陽性であることが判明したのです。

 

そこから浮き彫りになった、工場の酷い労働条件や社宅の現状が大きな批判をかっています。東ヨーロッパの多くの外国人を住まわせ、最低賃金ぎりぎりで働かせていたこと、パンデミック前は3~7人の従業員が1つの部屋で寝泊まりしていたこと、24時間体制の工場は多くの人が代わる代わる働いていたため、バスルームは混み合い寝る時間も減ってしまっていたようです。労働は速さを求められ、寒い場所での作業はきついものだったと語る従業員のインタビューは至る所で目にしました。

 

その大手食肉工場は安さが売りでしたが、やはりその背景には労働そのものや環境に見合わないお給料をもらって必死に働く人々の姿がありました。

 

 

ドイツのTierwohllabel(動物幸福ラベル)から学ぶ、食肉を育てる環境

2017年に発表された、Tierwohllabelは、動物の商品消費の品質保証マークです。動物の扱い・トランスポートや畜殺の条件を4段階に評価(2019年4月より)しています。

  1. Stallhaltung(畜舎:動物が自由に動き回れる余裕がない)
  2. Stallhaltung plus(畜舎:1より10%多くの場所がある)
  3. Aussenklima(畜舎:新鮮な空気を調達できる環境)
  4. Premium(畜舎+野外:決まりよりも100%以上の土地。動物がいつでも自由に動き回れる余裕や、野外と行き来できる環境)

(引用:Haltungsformen

と、数字が大きくなるほど良質な条件で育てられ店頭に出された商品だということがわかります。

この品質保証マークの義務化はされていませんが、現在6660もの企業がこの取り組みに参加しています。評価対象であるかは監査員によって監査されるわけですが、例として畜舎の広さが動物にとって十分なものか、動物が動き回るのに余裕があるか、衛生面・気温・飲み水やエサが適切なものかなどが挙げられます。

 

オーガニックの食肉

TierwohllabelのPremiumに分類されるオーガニックのお肉もあります。

品質保証マークに属していなくとも、オーガニックのお肉・Bio-Tierと認められるにも動物の扱いや育てられる環境などに条件があります。自由に動き回れる環境を与えられるのはもちろん、与えられるエサはすべてオーガニックであることや、抗生物質・他の薬を予防のために使わないことなど、さらに厳しい条件をクリアしているのが、Bio-Fleisch(オーガニックのお肉)なのです。

(引用:Bio-Fleisch: Tierhaltung & Was Bio-Fleisch bedeutet

 

ドイツは基本的に脂身の少ないお肉が好まれるため、脂がたくさんのったお肉を見かけることはあまりありませんが、Bio-Fleisch(オーガニックのお肉)は、脂身が少なくてもとてもジューシーで、お肉の旨み・香り・栄養素は正直オーガニックでないお肉とは比べものにならないくらい美味しいです。(個人的意見)もちろんお値段は平均的なお肉の倍近く違うこともザラですが、環境保護も考えるのならば、十分選ぶ価値のある食材です。

 

食肉が与える環境への影響

人々が食肉を必要とすればするほど、食肉を育てる土地が必要になるので、その土地が足りなくなれば森林は伐採されます。

森林の木々は、地球温暖化の原因になるCO2を吸収し、酸素を生み出す役割を持っているので、森林伐採が進めば地球温暖化の問題はますます深刻化しますよね。

 

また育てられる動物が必要とする飼料(エサ)自体の消費量はとても多く、もしもその飼料(エサ)の需要が減るのならば、貧困で苦しむ人々を助けることができます。

こちらのページで詳しくまとめていらっしゃるので、ぜひチェックしてみてください。

(引用:肉を食べると環境を汚染する?肉食と環境の関係

 

食肉を厳選して買うことで環境保護

ここまで読んでいただいた方は、食肉が店頭に並ぶまでに、どれだけの地球温暖化の原因となる物質を排出し、環境を犠牲にしているかということが少し見えたかと思います。

 

「食肉は環境破壊の原因だから、ベジタリアンやビーガンになったほうがいいよ」と一言で言われたところで、あまり説得力はないですよね?自分で情報を集めて、原因を追究してこそ、正しい判断や選択ができるはずです。

原産地をチェックし、その畜舎や工場がどんな条件で食肉を扱い、育て、どんな労働条件で従業員が働いているのか、それを知った上で商品を選択することが環境破壊を止める第一歩です。

 

急に今までの習慣を変えることは難しいかもしれません。例えばスーパーで遠くから運ばれてきたしっかりパックされたお肉を買う代わりに、地元のお肉屋さんで少ないパッキングのお肉を買うこともゴミを減らすことにつながるので、それで第一歩です。

 

住んでいる地域の近くの商品の需要を増やすことは、ゴミを減らす以外にも、トランスポートの距離が短くなって保管・運搬のエネルギーを削減し、さらには地域の活性化にもつながるのです。

 

需要を減らせば、環境破壊も止められる

「安い」という背景には、動物の扱い・従業員の労働条件が整っていなかったり、過度な化学製品の使用で環境に多大な悪影響を与えていたりするのが現状です。食肉以外のお買い物もどこで・どんな環境で作られたものなのかを知ることは、生き物・人権・環境を守るためにとても大事なことなのです。

 

違う記事で紹介した「菜食の日」は、一週間に1日野菜だけを食べる日を作ろうという動きです。お肉を食べる日を現状よりも1日でも減らすことで需要は減って、その人数が増えて行けば、環境保護につながります。

 

 

ベジタリアンやヴィーガンになる人々が増えているのには色んな理由がありますが、それらの動きが環境保護に繋がるのは事実です。だからといって、それ以外の人が環境破壊を促進させているわけではないですよね。環境保護を考えるならば、できることはたくさんあります。マイバック・マイボトルの話を書いているのでよかったら見てください。

 

どうか、少しでも多くの人に知ってもらえますように!